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わたしたち委託労働者にも、疎外されている労働権(雇用保険等)の適用を求める(案)

わたしたち委託労働者にも、雇用保険等の労働権の適用を求めます。
(ユニオンメンバーからの提言を一つの意見として掲載します)

インディユニオン(委託労働者ユニオン)

派遣労働論議の陰で、わたしたち委託労働者(フリーランス、SOHOなどの個人事業者など。

わたしたちは通称インディと言い、ユニオンを形成している。)は、彼ら以上とも言える状況に陥っています。景気悪化の影響で、仕事が半分あるいは全部、減失した人も珍しくなく、生活が根底から脅かされるに至っています。

ところが、わたしたちには雇用保険の適用がない(そもそも適用ルール外の立場であり、生活保護もきわめて困難である)。つまり、セーフティネットと呼ばれる仕組みの網から、まったくはずされています。

仕事は自己責任だということと、セイフティーネットの適用外だということは、まったく別問題ではないでしょうか。

また、もしフリーランス、SOHOの仕事は、委託者の自由裁量で制度外であるという否定的見解であるとすると、雇用対策法の目的、基本理念(法文第1条から第3条など。※①参照)に反することではないでしょうか。

わたしたち委託労働者は、およそ500万人前後の職業人口であると見ていますが、常には社会発展の情報、アイデア、技術の源、つまり労働基準法の裁量労働(※後記・注参照)にあてはまるものであり、労働者として社会的機能を果たしています。

いま委託労働を商行為の契約として需給の調整弁とされていますが、雇用対策法の目的・理念からして大いに疑問とするところです。

そこで、雇用問題が政治の中心的な課題として沸騰している今日、明確に自分たちも主張をすべきであると考え、概括的な次の主張をしつつ、とにかく緊急の雇用保険等の適用を要請する次第です。

要請:委託労働者にも雇用保険等の適用を!
(労働者保護制度の適用がないのは法の下の平等に反する)

私たち委託労働者が雇用外だとして特定の労働権あるいは労働者保護の適用外なのは、労働の本質論(労働に基づく生活)からも、労働の社会論(たとえば同一労働同一賃金による労働と報酬の平等)からも問題だと考える。

本来的には、すべての労働権と労働者保護制度を全労働者に該当するよう改めるべきではないでしょうか。まず、雇用保険等のセイフティーネットを適用していただきたい。

1 雇用対策法第3条(基本理念)は、「労働者は、…職業生活の全期間を通じて、その職業の安定が図られるように配慮されるものとする」という規定があります。つまり、委託労働者もこの条文の通り「配慮され」てしかるべきではないでしょうか(注①参照)

2 労働基準法などの労働法制は労働組合を前提に立法されているものがありますが、それでは未組織労働者等にも適用すべきものが相当にあります。

労働基準法その他の適用と保護ないしは社会的労働者としての権利と保護を要請したいのです。(注②参照)

3 委託労働者(インディ)については、注③に記す通り、労働基準法に裁量労働等として規定があるともいえるが、保護はないということになる。
(ただ労働組合法に依存するか、一般的な労働法制による保護の対象でしかない)。委託労働者を労働者と認めて、非適用の労働権の適用を行ってもらいたいのです。(注③参照)

4 雇用保険法は、第1条目的においては「労働者」と規定しているにもかかわらず、第4条定義では「雇用者」と適用範囲を限定している。

しかし、労働市場の状況から見て、またセーフティネットの在り方も、労働者全般に適用範囲を拡大すべきである。また、同保険は政府管掌であって全国民に適用することを原則としているはずであり、今日の取り扱いは、疑問ではないでしょうか。

5 以上のように、委託労働者(インディ)を労働市場の中で、統計等に加え行政として把握するとともに、特定の職業契約状況から、この特定性についての保護規定を検討するのが、セイフティネットの整備のために必要ではないでしょうか。(注④参照)

6 なお、雇用保険等については、われわれの中にも、ドイツのように基金をつくって対応すべきだという議論や、個別の委託労働契約に上乗せして報酬を得るべきだという議論もあります。

ただ、現状を変えるには、いずれにせよ何らかの制度的な仕組みの検討が必要ではないでしょうか。

注① 労働組合法第3条では、労働者とは「職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によって生活する者をいう。」と規定されている。

委託労働者(インディ)は、まさに「その他」に該当する。

つまり、れっきとした労働者に該当すると、わたしたちは考えるが、立法・行政は、議論の中で、このことも含めて検討するのが、情勢の把握に不可欠ではないだろうか(今後、経済状態が悪化し、あるいは法改正が尻抜けになった場合には、請負の形態で、脱法が生じる恐れが強い)。

注② 労働基準法9条では、労働者とは、事業に使用され、賃金を支払われるもの、となっている。また、労働条件は、同第2条で労使対等の立場で決定し、労働協約、就業規則、労働契約遵守の義務を課している。

…これをみると、委託労働者(インディ)は定まった使用者がいないので労働者ではない、ということになる。
しかし、次の規定がある。

注③ 労働基準法38条の3には、いわゆる裁量労働の定めがある(および同法施行規則第24条の2の2には、裁量労働の時間計算や職場環境等が規定されている)が、過半数の労働者が使用者と労働協約を締結した場合に適用されるので、委託労働者(インディ)は該当しない。(裁量労働は、委託労働の職種に該当すると考えられる)。

※ 施行規則24条の2の2の項目は
   ・研究や開発/・情報処理/・新聞・出版・放送等の取材編集/・デザイン/・放送映画
等のプロデュサー、ディレクター/ ・その他厚生労働大臣の指定する業務

 ※ 厚生労働大臣の指定する業務(平成9年労働大臣告示、同15年改訂)
   ・コピーライター、セールスエンジニア、インテリアコーディネーター、ゲームソフトエンジニア、投資コンサルタント、金融工学エンジニア、大学の助手などの研究業務、いわゆる士業(公認会計士、弁護士、建築士・・・)

この告示は結局、組織化を前提にしているようであるが、いわゆる士業といわれるフリーランス業も、また、大学の研究助手などあまり組織化されていない職種も該当するとされ、まさに委託労働者を政府が認めていることになる。

注④ ところで「家内労働法」が昭和45年に制定されているが、これはいわゆる内職で、物品の製造・加工などを委託を受けて行うこととされている。今日の実情に照らすと、この法の定義が時代遅れである。

委託労働者(インディ)的業務とSOHO的な(スモールオフィス、ホームオフィス事業の)労働に適用すべきである。ただし家内労働者の規定も家族・同居親族となっており、やはり時代遅れの感がある。

 また、「下請け代金支払い遅延防止等防止法」などもあるが、まず、労働者としての基本的権利の適用など、制度再整備を行うことが基本であると考える。

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